押し目買いや戻り売りのトレードの際、押しや戻りの目安を計るためフィボナッチを使う事があります。
レンジ相場でも使える事は使えますが、フィボナッチはトレンド相場でこそ有効に利用したいテクニカルです。
実際のチャートでフィボナッチの有効性を検証してみました。
これまで私が学んできた事を記事にしています。
FXに真剣に取り組んでいる方のお役に立てば幸いです。
フィボナッチを使う理由とは
ローソク足で作られるチャートの形状はN字を作りながら形成されていきます。
どの時間足であれ上昇したら下降して、下降してから上昇していく。
横に動いて見えるフラッグや細かなレンジ相場であっても、時間足を変えれば上下動してN字を形成しているのが分かります。
これらN字の折り返しポイント。
チャートでいう転換ポインントの目安を計る方法としてフィボナッチ係数を利用したチャート分析法があります。
チャート上で使えるフィボナッチにはリトレースメントやエキスパンションなどいくつか種類もあります。
今回はフィボナッチの中でもよく使われるフィボナッチ・リトレースメント。
実際のチャートでフィボナッチ・リトレースメントが有効に機能しているかを検証してみたいと思います。
「フィボナッチ」についてはこちらの記事でも紹介しています。
フィボナッチの有効性
ユーロ円4時間足チャートでのフィボナッチ検証
ユーロ円の上昇局面。
この時の調整下降の波にフィボナッチ・リトレースメントを引いてみました。
第1波では61.8%の下降から反転上昇しています。
第3波では50%の下降から反転上昇です。
この二つの波はフィボナッチ数ピッタリの反転です。
他の通貨ペアでも探してみればわかりますが、けっこうな割合でフィボナッチ数にピッタリの反転を見つける事ができます。
フィボナッチがこうもピッタリな数値で機能する理由は他のテクニカルと同じです。
大勢の相場参加者が同じポイントを意識しているから
だからフィボナッチは相場の反転ポイントの目安を計る効果的な分析法と言えます。
特にトレンドが発生している相場ではフィボナッチが威力を発揮します。
トレンドの勢いが強い時は浅い調整(~38.2%)、勢いが弱い時は深い調整(~61.8%)となる傾向があります。
フィボナッチ23.6%以下の場合
先ほど検証した4時間足チャートの中で、押し目が小さく取り上げなかったポイントがあります。
ここはそもそも押し目と判断するにはローソク足が少なすぎ。
それでもフィボナッチ23.6%で反転上昇というピッタリ具合です。
第3波でも同じようなポイントがあります。
こちらも23.6%での反転上昇です。
この二つを反転ポイントと想定してエントリーした場合、次に来る本当の調整下降でエントリーポイントを下回ることになります。
このチャートで見れば結果的には勝ちトレードになる確率が高いです。
しかしそれは過去検証だから言える事。
リアルタイムのトレードでは含み損を抱える時間が長くなり、損切り設定次第では負けトレードです。
フィボナッチを効果的に使うポイント
押しや戻りが終わるポイントを事前に知る術はありません。
だからフィボナッチで目安を計ります。
深い調整の場合はそれだけ考える時間が増えます。
しかし浅い調整で急にトレンド方向に動いたりすると、チャンスを逃したくない衝動にかられ飛び乗ったりしちゃうことはないでしょうか。
焦りは負けに繋がります。
フィボナッチを使う場合の注意点も他の手法と同じです。
確定するまで待つ事。
フィボナッチを使って反転の目安を計るときは23.6%を超えるまで待つのがおすすめ。
まずはローソク足が23.6%を超えた事を確認。
超えてから61.8%まで調整が続く可能性も考慮しながら判断していきます。
浅い調整の時は見送る勇気を。
61.8%を超える調整の場合、100%の全戻しも考慮する状況です。
フィボナッチは絶対ではありません。
確率の高い分析法ですがあくまで目安として活用するのが得策です。
まとめ
エリオット波動の推進5波と調整3波で物凄くキレイにフィボナッチが当てはまる事があります。
これは過去検証すれば誰でも分かる事です。
フィボナッチを使う理由はリアルタイムで動いているローソク足が反転するポイントを予測するためです。
フィボナッチも含め、手法やテクニカルはリアルタイムで使えなければ意味なし。
リアルタイムで使うからこそ想定外に備えてのトレードルールが重要です。
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