トレードルールを作れない、または今のルールがしっくりこない。
FXを長く続けていくうえで、トレードルールはとても大切。
FX初心者でも簡単に導入できる、エリオット波動を使ったトレードルールをご紹介します。
エリオット波動を使ったトレードルールの詳細
これからFXを始める方やFX初心者のために、トレードルールを考えていく手助けになるように記事を書いています。
トレードルールとは、エントリールールに資金管理をプラスして、資金を増やす事を最優先するルールです。
エリオット波動については、こちらの記事でご紹介しています。
取り組む時間足の選択
まずトレードする際に使う時間足を決めます。
これはチャートに向かえる時間によって、それぞれ違いが出ると思います。
「昼間は仕事で会社だから夜の2~3時間でトレードしたい」と思うなら15分以下の短期足。
「スイングトレードでポジション保有を長くゆったりと」と考えるなら4時間足以上の長期足で。
選ぶ時間足はどれでもOKです。
ただし、ほんの少しのトレード回数で結論を出すのは良くありません。
どんな手法でも検証するには、50~100回のトレード結果が欲しいです。
ではトレードルールの説明に入ります。
トレードの前提条件
買いでのトレードを前提に説明していきます。
売りでのトレードならば、反対に考えればOKです。
少しエントリーのタイミングを変える応用編もあるのですが、一つのルールの方がはっきりとした結果になりますので今回はご紹介しません。
トレードの前提条件
- ひとつ上の時間足で上昇のダウを形成している。
(5分足でトレードなら15分足、1時間足なら4時間足など) - トレードする前日のローソク足が陽線。
ひとつ上の時間足の上昇が始まる局面でのトレードが理想です。
上昇のダウが形成されている環境は必須条件になります。
エリオット波動の上昇5波でのトレードになります。
陽線が連続する上昇局面の方がエリオット波動が形成されやすくなります。
そのため2の条件が必要になってきます。
補足
本当のところは、各時間足を確認してからトレードするのがベスト。
相場環境認識には、マルチタイムフレーム分析(MTF)が最適です。
ダウ理論が分からないと裁量トレードは厳しいです。
ダウ理論がいまいちという方は、まずはこちらから読んでみて下さい。
損失許容額、トレード終了の条件
- 1日の損失許容額は、トレードを始める前の総資金の5%まで。
勝ちもありトータルではプラスだったとしても、負けのトータルが総資金の5%になったらその日のトレードは終了。 - トータルでマイナス収支が3日続いたら、その後最低3日はトレードしない。
相場環境と自身のメンタルが変わるのを待ちます。
トレードの流れ
まずは下の図をご覧ください。
- 大きめの下降が止まって、上昇し始めるのを待つ。
この時点では、まだ下降トレンドの調整の戻りかもしれません。
エントリーは待ちます。 - 安値切り上げが確定するのを待つ。
安値が切り上がると、トレンド転換の可能性がでてきます。 - 直近高値を超えてきたら、ブレイクアウト手法で買いエントリー。
エリオット波動3波目でトレードします。
エントリーのタイミングは、ローソク足が確定してから。
急激な上昇で直近高値から大きく離れてしまった場合、1回目のトレードは見送り。 - 第1波で作った高値を下回らずに、陽線が2本続いたら押し目買いエントリー。
エリオット波動の5波目でトレードしていきます。
5波が終わったらトレードは終了。
次のトレードチャンスを待ちます。
補足説明
このトレードルールは、エリオット波動の5波が成立する事を想定した手法です。
最初のトレードで上げた利益を使って、更に大きな利益をねらっていきます。
エリオット波動を使ったトレードの1回目
まずローソク足の実体が、第1波で作られた高値を超えたことが確認されたらエントリーします。
ブレイクアウト手法でのトレードになりますので、そのまま大きくトレンド方向に伸びていく事が前提のエントリーになります。
損切りポイントの確定
第1波で作られた高値の少し下に設定します。
利益目標
損失1に対して利益3になるように設定。
目標利益に達したら、ポジションの半分を利益確定。
残り半分は、そのままキープか第4波の下降が始まったら利益確定。
エントリー後に逆行して損切りになったら、トレードの根拠が無くなります。
その時は、次の大きな下降を待って再トライします。
資金の5%が一発で無くなるようなロットでエントリーせず、何回かトレードできるように小さめのロットで始めるようにしましょう。
エリオット波動を使ったトレードの2回目
エントリーの条件です。
- 第1波で作られた高値、これより上で第4波の下降が終了する。
- そこから第5波が上昇し始める際に、2本連続で陽線が確定する事。
損切りポイントの確定
押し目買いでのエントリーになりますので、直近安値(第4波終点)の少し下に設定。
エントリーロット数
1回目のトレードで得られた利益の半分。
利益目標
直近高値(第3波の終点)の少し下。
順調に上昇した場合は、損切りポイントを建値に動かして勝ちを確定。
目標利益に届いたら、1回目のポジションも含めて利益確定が基本。
勝ちが確定している時は、状況をみて利益確定ポイントを伸ばしてもOKです。
実際にこのトレードルールがハマったケースが、以下のチャート図になります。
ユーロ円5分足チャート
なぜトレードルールが大切なのか
今回紹介したエリオット波動を使ったトレードルールに限らず、FXに取り組む際にトレードルールが大切なのはなぜか。
結論から言えば、勝つ事よりも資産を減らさない事が大切だからです。
FXのトレードで勝ち続けることは困難です。
為替相場の未来の動きを知る事は誰にもできません。
なるべく有利な状況の時だけトレードする事が、資産を増加させる近道になります。
そして負けたとしても、最小限のダメージで次に挑めることが重要です。
なんでもかんでもエントリーばかりじゃダメ!
決まったパターンになったらトレードする。
勝ちやすい相場環境の時だけトレードする。
そのためにもエントリーの条件決めと、リスクリワード等の資金管理を合わせたルール。
トレードルールを取り入れて守る事が大切になります。
まずはエントリーを我慢する事から覚えていきましょう。
ポジポジ病になると、資産を増やす事よりトレードする事が目的になってしまいます。
ポジションが無いと落ち着かない・・・
こうなってしまうと、資産が減っていくのもお構いなし。
トレードするのが目的に変わってしまいます。
そして・・・
いつか取り返す、いつか大逆転!
ハイレバレッジで一発勝負!!
これではFXで資産形成など出来るはずもありません。
トレードルールの検証はデモトレードで
これからFXを始めようという方、準備もなしにいきなり実戦はちょっと待って下さい。
仕事だって、打ち合わせや下準備があります。
スポーツだって、まずは基礎練習から。
FXでもトレードシステムの把握、トレードルールの確立は最低限必要です。
しっかり作り上げたトレードルールでも、まだ何の実績もないルールです。
まずはデモトレードでトレードルールの検証から始めるべきです。
テキトーにエントリーして上手くいったら利益、失敗したら損切りを繰り返すギャンブル的なトレード。
これでは一生勝ち組にはなれません。
決まった相場環境の時に、決まったルールに従ってトレードする。
FXは実戦でないと感じられない事が多いのも事実です。
ですがまずはデモトレードで、今回紹介したトレードルールを体験してみて下さい。
トレードルールを守る事を覚えていきましょう。
そして資金管理の大切さも感じて下さい。
ご自分の資金を投入した実戦に入るのは、それからでも遅くはありません。
焦る必要はありません。
為替相場は、そう簡単に無くなりません。
何も知らずに始めてしまうと大損失が待っています。
まとめ
トレードルールを説明しておいてトレードを我慢しろなんて、言ってることがチグハグなのは分かっています。
それでもまずは、デモトレードから始めてチャンスを待つ練習から。
このトレード手法は、大きく下降(上昇)するのを待つ事から始まります。
勝ち続けたいのなら、トレードルールの確立と資金管理術は必須です。
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